差異はどこに?:シェイクスピアのソネット再読におけるアイトラッキング研究 (Xue et al., Frontiers in Psychology,2020)
みなさんこんにちは。教育と心理学について考えているじんぺーです。
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差異はどこに?:シェイクスピアのソネット再読におけるアイトラッキング研究 (Xue et al., Frontiers in Psychology,2020)
テキストは日常生活の中で再読されることが多いが、再読に関する研究のほとんどは説明的なテキストに基づいており、詩のような文学的なテキストは再読されていない。このバイアスを修正するために、本研究ではシェイクスピアのソネットのうち2つのソネットに基づいて研究を行った。参加者がソネットを読み、数分後に再度読み直す際の眼球運動を記録した。それぞれの読後、質問紙を用いて理解度と評価を測定した。一般的に、最初に読んだときと比較して、再読は読解の流暢さ(総読解時間の短縮、退行時間の短縮、固定確率の低下)と理解の深さを向上させた。文学的な文章を用いた他の再読研究とは対照的に、評価の増加は見られなかった。さらに、予測モデル分析の結果、読み手の眼球運動は、2つのセッションを通して同じ重要な心理言語学的特徴によって決定されることが示された。詩の場合でも、読解における眼球運動の制御は、主にテキストの表面的な特徴によって決定され、繰り返しの影響を受けないことが明らかになった。
コメント
ソネットくらいの短い詩だと一度で全体像がつかめてしまうので、仮に流暢性が上がったとしても最初の驚きとか感動が薄まってしまって評価が上がらなかったのではと思う。従属変数とかちゃんと知りたいからあとで読もう。
論文
Xue, S., Jacobs A. M., & Lüdtke J. (2020). What Is the Difference? Rereading Shakespeare’s Sonnets —An Eye Tracking Study, Frontiers in Psychology, 11, 421. https://www.frontiersin.org/article/10.3389/fpsyg.2020.00421