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曖昧性耐性:創造性のパーソナリティ特性? (Merrotsy, Creativity Research Journal, 2013)

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みなさんこんにちは!

教育と心理学について考えているじんぺーです。

今日も論文を読んでいきます。昨日の論文はこちら▽

 

 

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曖昧性耐性:創造性のパーソナリティ特性? (Merrotsy, Creativity Research Journal, 2013) 

背景

■曖昧さの許容という概念は、Stein (1953)によって創造性の文献に導入された

■Frenkel-Brunswik (1948)は、民族的偏見に対する態度を調査した研究の抄録を構成しており、曖昧さの不寛容性の変数は「基本的な社会的志向に関連する一般的な性格変数」であると報告している

・曖昧さの否定、回避、排除(しばしば「現実の歪み」と表現される、p.122)は、規範への厳格な固執の観点から理解できることを発見

・「感情的な両義性の否定と認知的な両義性の不寛容 [は]かなり首尾一貫した特性であるかもしれないものの異なる側面である」と結論づけている(p. 140)

■Smock(1955)の研究は、子どもの参加者を対象としており、不安が曖昧さの許容度の相関関係の一つであることを示す

 

結論

■曖昧さ耐性という概念は、あらゆる形で、非常にFrenkel-Brunswik (1948, 1949)に属している

■大人の創造的人格の特徴としての曖昧さの許容性を支持する証拠は、強力ではない

■創造的な子供や思春期(および才能ある子供や思春期)の人格特性としての曖昧さの許容性を支持する証拠は、まだ弱い

→このような関係を作りたいと考えるのには、理論的な理由があるかもしれないし、直観があるが、構成要素をよりよく理解し、それを測るためのより良い方法が必要であり、創造性と教育の分野に特化した研究をかなり多く行う必要がある

コメント

たくさん引用されているので、どんな研究かと思ったら、コメンタリーのようなものだった。先行研究をしっかり読めといわれているような気もした。

直観的に曖昧さ耐性と創造性は関連がありそうだし、それっぽいことも言われてきたけど、実証的な証拠がないんだから、もう少し積み上げないとね、というようなシンプルな結論でよいのであろう。こういったことは創造性以外にもよくある話だと思うので積み上げられてきた先行研究に忠実にいきたい。

 

論文

Merrotsy, P. (2013). Tolerance of ambiguity: A trait of the creative personality? Creativity Research Journal, 25(2), 232–237. https://doi.org/10.1080/10400419.2013.783762