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文化のパーソナリティプロファイル:個性的特徴の集合体 (McCrae et al., Journal of Personality and Social Psychology, 2005)

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みなさんこんにちは。

微かに混じり合う教育と心理学とアートと。じんぺーです!

今日も論文を読んでいきます。

 

 

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文化のパーソナリティプロファイル:個性的特徴の集合体 (McCrae et al., Journal of Personality and Social Psychology, 2005)

結論から言うと、51の文化圏の大学生(N = 12,156)が改訂NEOパーソナリティ・インベントリ(NEO-PI-R)尺度に回答し、ヨーロッパ人とアメリカ人は一般的にアジア人とアフリカ人よりも Extraversion のスコアが高かった

 

背景

■Hofstede (2001)は、個人レベルの構成要素が必ずしも文化に適用可能であるという仮定を「逆生態学的誤謬」と呼んでいる

・各文化において同じ構成要素が存在することを証明すること、次に、測定器が比較対象となるすべての文化において構成要素の妥当性を維持すること、そして最後に、尺度が尺度の等価性を示すことが必要

■McCrae (2001, 2002)

(a) NEO-PI-Rの5つのドメインの平均スコアは、年齢と性別のグループで一般化可能であること

(b) 文化レベルの因子分析では、より広いE因子を用いながらも、個人レベルの因子構造を再現していること

(c) スケールの分散は地理に関連しており、ヨーロッパとアメリカの文化では一貫して最大であること

(d) 合計スコアは、他の文化レベルの性格測定やHofstede (2001)の文化の次元との収束性と識別性のある相関

を示した

 

方法

参加者:6大陸を代表する51の文化圏から収集された12,156人

尺度:NEO-PI-Rは、FFMの240項目(N、E、O、A、Cの5つの基本的な性格因子それぞれ6つの8項目からなる30のファセット尺度が含まれている)

・Hofstede(2001)は、パワーディスタンス(地位差の受容)、不確実性回避(ストレスを軽減するためのルールやルーティンを好む)、個人主義(家族や集団よりも自己を重視)、男性性(エゴイストな目標とソーシャルワークの目標)、そして一部の国では長期志向(将来の報酬に向けた志向)の5つの次元のスコアを提供

・Schwartz (1994) は、教師のサンプルを対象に、保守主義、感情的自律、知的自律、ヒエラルキー、マスタリー、平等主義的コミットメント、調和という 7 つの文化的価値観の方向性を評価

などなど

 

結果

・各文化の大学生と成人サンプルを比較した結果、N、E、O、A、およびCの相関はそれぞれ0.66、0.45、0.51、0.62、および0.36

・各文化の男女を比較した結果、N、E、O、A、Cの相関はそれぞれ0.55、0.78、0.75、0.64、0.84

→一般化可能性を示唆

・高齢の部分集団は、若い部分集団よりもN、E、およびOのスコアが低く、AおよびCのスコアが高かった

・ブラジル人はN、北アイルランド人はE、チェコ人はA、ドイツ・スイス人はOとCの両方で最も高く評価されている

・Nは、不安と関連する次元である不確実性回避と関連していた(Hofstede, 2001)

・Eの値が高い文化の構成員は、Smithら(1996)のEgalitarian Commitment尺度との相関や権力の距離の低さに見られるように、民主主義的な価値観を持っていた

・Eは個人主義、生存よりも自己表現を重視すること、運命の役割に対する不信感、主観的な幸福感の高さとも関連

・Oが高いメンバーの文化は、力の距離感が低く、個人主義が高いという特徴

・E、O、Aの合計はすべてGDPとHDIに関連していた

(C は個人レベルでの仕事のパフォーマンスと関連しているので、GDP は C と関連していると推測されたかもしれない)

 

コメント

何かをやりながら読むには少ししんどい論文だった(あまり集中できなかった…)。何かBig Fiveの文化差を見たい時には、こんなの読んだなあと思って戻ってくることにしよう。

 

論文

McCrae, R. R., Terracciano, A., & Personality Profiles of Cultures Project. (2005). Personality profiles of cultures: Aggregate personality traits. Journal of Personality and Social Psychology, 89(3), 407–425. https://doi.org/10.1037/0022-3514.89.3.407