大脳皮質前頭葉の錐体細胞におけるセロトニン1Aおよびセロトニン2A受容体の共同発現と生体内での相互作用について(Amargós-Bosch et al., Cerebral Cortex, 2004)
みなさんこんにちは。
微かに混じり合う教育と心理学とアートを考えていますじんぺーです。
論文を読んでいきます。
大脳皮質前頭葉の錐体細胞におけるセロトニン1Aおよびセロトニン2A受容体の共同発現と生体内での相互作用について(Amargós-Bosch et al., Cerebral Cortex, 2004)
結論から言うと、ラット内側前頭前野(mPFC)の錐体細胞を電気刺激すると,5-HT1Aを介した抑制と5-HT2Aを介した興奮が生じることが確認された。
背景
■前頭前野は、5-HT軸索によって神経支配されており、様々な受容体、特に5-HT1Aおよび5-HT2Aサブタイプが豊富に存在
・前頭前野の5-HT2A受容体は作業記憶に関与
・5-HT1A受容体は、不安および学習(HarderおよびRidley、2000年)に関与
・いくつかの5-HT受容体は、精神科患者の前頭葉で異常を示している
・5-HT2A受容体は、GABA介在ニューロンおよびmPFCの推定カテコラミン作動性軸索にも存在
・5-HT1Aおよび5-HT2A受容体は、in vitroで前頭前野ニューロンに対する5-HTの過分極作用および脱分極作用をそれぞれ媒介しますが、5-HT2A受容体については両方の作用が報告
・mPFCの錐体細胞が腹側被蓋野に投射している(Thierry et al., 1983)という観察結果
▶ラットとマウスの脳において、前頭前野の神経細胞での両受容体の共同発現の可能性と、生体内での両受容体の活性化が細胞および回路レベルで及ぼす影響を研究
結果
■ラット前頭葉皮質における5-HT1Aと5-HT2A受容体のmRNAの存在を調べた
・二次運動野(MOs)、背側前帯状領野(ACAd)、前肢領野(PL)、下肢領野(ILA)などの様々な皮質領域や、梨状皮質(PIR)やtaenia tecta(TT)において、両受容体の分布に顕著な重複
・内側前頭前野(mPFC)の帯状部、前肢部、下肢部でも高倍率で明らかに
▶これらの領域には、5-HT1Aおよび/または5-HT2A受容体のmRNAを発現している細胞が多数存在
■マウス前頭葉皮質
・5-HT1Aと5-HT2Aの両方の受容体を発現している細胞が豊富に存在し、それらの分布には著しい重複が見られた
・一方または他方の受容体(または両方)を発現している細胞の割合は、VI層の52%から帯状皮質の71%の間で変化した
・両方の受容体のmRNAを含む細胞の割合は、帯状皮質で76%、下辺縁部で72%、VI層で48%、梨状部で82%
コメント
よくわからなすぎたので、人間の論文読みます、、
論文
Amargós-Bosch, M., Bortolozzi, A., Puig, M. V., Serrats, J., Adell, A., Celada, P., . . . Artigas, F. (2004). Co-expression and in vivo interaction of serotonin1A and serotonin2A receptors in pyramidal neurons of prefrontal cortex. Cerebral Cortex, 14, 281–299. https://doi.org/10.1093/cercor/bhg128