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審美的なテイスティングの2つのフレーバー:RasaとSavoring - 情動心理学に示唆を与える異文化研究

みなさんこんにちは!

微かに混じり合う教育と心理学とアートを考えていますじんぺーです。

今日も論文を読んでいきます。

 

 

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審美的なテイスティングの2つのフレーバー:RasaとSavoring - 情動心理学に示唆を与える異文化研究

ポイント

■西欧以外で古くから使われてきた2つの美的感情のモデル、インドの「ラサ」と中国の「味わう」(以下、略して「味わう」)を、認知科学の研究や個人差・文化差の理論を駆使して、初めて体系的に比較・対照する

・それぞれ現代のインド(Lynch, 1990; McDaniel, 1995)と中国(Ye, 2007)で現在も受け継がれている伝統

・ラサ:ドラマの登場人物や状況に同調する際に味覚を持つ人が経験する美的感情

・サンスクリット文学の伝統によれば、観客は劇的な出来事に完全に巻き込まれ、強力で非凡な、しかし非人間的で一般的な感情を感じる

・Savoring(Frijda & Sundarajan, 2007; Sundarajan, 2008):美的体験に限らず、個人的な感情情報を評価し、広範囲に処理することを指す

■美的感情の定義

・美的素材に対する情動反応のモードとして、「反射的」と「反応的」の2つを対比

・反応的 reactive:喜びや興奮に関連した感情状態を変化させるような美的作品を探す

・反射的:複雑な美的出来事の中に意味を見出し、自己に関連づけるもの

・後者は、「ラサ」や「サベリング」の伝統に従って真の美的経験とみなされる

・ラサとスペイリングにおいて、感情の反省的な認識は、感情の洗練の2つの主要な要素(Frijda & Sundarajan, 2007)、すなわち、自己反省と離脱の観点から理解することができる

■ラサと味わうことの共通点

1.自己反省性

・Lambie and Marcel (2002)によって区別された、意識の2つの変種を組み合わせたもの

・食べ物の味を感じて好きになるという1次的な経験に対して、味わうことは、その味が好きだと知っているという2次的な意識を利用して、その経験を長引かせたり、細かく識別したりすることで、経験を操作することができる(Frijda & Sundarajan, 2007)

・rasaにも自己反省的なモード:美的体験は内的な知覚と考えられ、それは「自己認識」と呼ばれている

2.切り離し

・離脱とは経験からの精神的な距離のことであり、没入とはその欠如のこと

・経験からの精神的な距離は、「ラサ」には不可欠であると考えられている

・観客が単独でラサを経験できるのとは対照的に、俳優はラサを経験しない

■異文化における嗜好の違い

・古代ギリシャ人はカテゴリーが好きで、ルールの発見と適用の基礎として使っていた

・また、安定性を信じ、物理的世界と社会的世界の両方を、固定された属性や気質の観点から理解していた

・古代中国では、カテゴリーには関心がなく、変化を信じ、物理的・社会的対象物の行動は、対象物と周囲の力の場との相互作用によるものだと理解していた

・インドの美学では、永続的な感情と一過性の感情を区別し、前者のみが味わう対象となると主張(Gnoli, 1956)

・「味わう」というプロセス志向とは対照的に、「混ぜる」という最終結果に興味を持つrasa

■rasaとsavoringの対比は、基本的な感情の議論と重なり合い、親和性がある

・インドの感情は「中国のように身体化されたものよりも、客観化、実質化されたものが多く、西洋のように力、衝動、本能として内在化されたものが多い」

 

コメント

途中で読むのを放棄してしまった…

よく分からなかった…もう少し遡ってReview論文読む

 

論文

Sundararajan, L. (2010). Two Flavors of Aesthetic Tasting: Rasa and Savoring a Cross-Cultural Study with Implications for Psychology of Emotion. Review of General Psychology, 14(1), 22–30. https://doi.org/10.1037/a0018122