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【教育系書籍レビュー】公立学校の現職教員によって書かれたGoogle for Educationの入門書

みなさんこんにちは!

じんぺーです。今日は本のレビューをやっていきたいと思います。

最近はいろいろな本を読んでいて、脳が喜んでいることかと思います。

 

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もう105日も前の記事ですが、前回の書評は庄子先生と江澤先生の「教師のためのライフハック大全」でした。そして、今回も庄子先生が著者として入られている一冊です。(アウトプットスピードえぐい、たぶんこの他にも何冊も書いている…)

 

というわけで今日の一冊はこちら

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いちばんやさしいGoogle for Educationの教本

この珍しい形の本、1:1の形なので、インスタ投稿にぴったり!なんて思いました。

著者は、庄子寛之先生、二川佳祐先生、古矢岳史先生のお三方です。表紙のイラストがご本人にそっくりで、この顔が並んでいるだけで安心感が違いますね!

 

本書に書かれていた紹介をもとにこちらでも簡単にお三方のことを書きます。

 

庄子先生

調布市立多摩川小学校指導教諭

休校中、教育の未来について考えるオンラインイベントを企画し、2000人程度の参加者を集める。『残業ゼロの仕事のルール』など著書多数。

上で簡単に書いたように、アウトプットスピードがすごくて、本だけでなく、講演会・SNS発信と大活躍されています。

 

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そして、昨日がお誕生日!!(おめでとうございます)

 

二川先生

練馬区立石神井台小学校主任教諭

「大人が学びを楽しめば子どもも楽しむようになる」がモットー。地域でBeYond LaboやGEG Nerimaなどのコミュニティを主宰。

ぼくはRICE PEOPLE(https://rice-inc.net/) というコミュニティで一緒になり、一度だけお話させて頂く機会がありました。

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熱さの中にもやわらかさがたくさんあって、世界観が近い(と思っている)先生の1人です。

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古矢先生

八丈町立三根小学校主任教諭

「テクノロジーとサイエンスでワクワクするような学び」をモットーに、離島より発信中。教育者をつなぐイベント「BEAT」を主宰。

古矢先生とは繋がりがないのですが、一度お話してみたい先生のおひとりです!

離島という環境を逆手に取り、ICTの発展に寄与されている姿は本当にかっこいいなあと思います。(逆説的ですが、八丈島はいつか行ってみたいです…オフラインでしか分からないことも必ず…)

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ここまでで既に長くなってしまいましたが、本の中身に移っていきます!

(いつも通りですが、このブログでは、内容を紹介していくというよりも、さらっと中身を見ながらぼくの感想をつらつら書いていきますので、興味を持った方はぜひ買ってみてください!)

 

 

Google Loverのじんぺーにとっては常識?!

ぼくはGoogleに囲まれて生きています。スマホの選抜ホーム画面には「Gmail」「Google Drive」「Google Chrome」「Google Map」「Google Photo」「Google Calender」「Google Keep memo」そして「Youtube」が並び、いつもお世話になっています。

 

他にも、イベント申し込みに「Google Form」を使ったり、イベント中は「Jamboard」を使ったりと本書にも出てくるサービスを日常的に使っています(もちろん、ドキュメントやスプレッドシートも)。これらがないと生きていけないんじゃないかと思うレベルです(こういうスタンスはよくないのも分かっています…依存…)。

 

そんな自分にとって本書に(特に序盤に)出てくることの多くは「そうだよね!」と言って確認していくくらいのことです。「いちばんやさしい」とタイトルについているくらいなので、これも本書の狙い通りかと思います!

 

ICTに苦手意識がある人やGoogleに縁がない人はぜひ入門書として近くに置いておくと安心すると思います!なんせ図解やページのレイアウトが嫉妬するほど見やすいです。自分の困り感に対して、辞書のように解決策にアクセスできるのではないかとも思います!

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Amazonから画像拝借

Google Classroom

これまでじんぺーのGoogle自慢をつらつらと書いてしまっていたのですが、ぼくが一切触れたことも見たこともないサービスがあります。それが、本書の中でも最重要アプリとされている「Google Classrrom」です。これは使用機会なかったのです…(そりゃそう)

 

もちろん、名前も知っていたし、どういうことができるかもなんとなく知っていたつもりですが、本書で実際のスクリーンショットを見ながら、「こういう風に子どもとコミュニケーションを取っているんだな」とか「課題配布はこうしているんだな」といったことを知ることができました。

 

他のアプリとの架け橋ともなる主要アプリとなので、これを知らずには学校におけるGoogle活用が分かったことにはなっていませんでした。これからまたいつ休校になるかわからないご時世には子どもにとっても先生にとっても救いとなるアプリだと思いました!

 

あくまで手段のGoogle for Education

アプリの話をしてきましたが、ここではもう少し別観点で思ったことを書いていきたいと思います。

 

本書は現職の先生方によって書かれています、先生方の思いとしては、「子どもがもっと学べるように」とか「子どもが孤独感を感じないように」とかだと思います(この3人の先生方の思いはもっと解像度高いです、もちろん!)。その目的に対して、Google for Educationはあくまで手段なんだなあということが伝わってくる箇所がいくつかありました。1つピックアップします。

 

「ググる(検索する)」ことについて書かれた箇所です(83ページ)。

 

庄子先生は例えとして、「社会科のごみの学習」を挙げられています。

 

「ごみの学習で学んだことをまとめて、スライドで発表してね」と伝えると、児童・生徒たちは「ごみ」と検索し、出てきた言葉をひたすら写してスライドに貼り付けていきます。それでは、深い学びということはできません。ごみについてどのような課題意識があるのかを明確にしてから、より具体的な範囲で調べさせる練習をさせるべきです。

 

と書かれていて、なるほどなあと思いました。ここに、ツールを使う以前の先生の役割、教育の醍醐味があると思いました。

 

やはり、実際に目の前に子どもがいて、その子どもに合わせて毎日使っている先生方が書かれているというのには大きな意味があると思います!

 

公立校こそもっと使おう!

他にも第6章は「業務効率化で働き方改革!校務活用のススメ」といった章であったり、保護者とのコミュニケーションについてももっと語らいたいことはあるのですが、既に3000文字を超えてしまったので、最後にします。

 

本書はLesson60まであるのですが、その記念すべきLesson1のテーマが「公立校だからできないを解消しよう」です。表紙にも大きく「公立校こそもっと使おう」と書かれています。恐らく3人の先生方が1番伝えたいことの1つなのではないかと思います。(公立の先生方によって書かれているのも大きな意味があります)

 

GIGAスクールの波に乗って、これからますます広まっていくことを楽しみにしています!

 

時代を前にすすめる

最後と言っておきながら、言いたいことがもう1つありました。本書と少し離れるかもしれませんが…

 

最近、特に注意してみているニュースがあります。

 

学校で配布されたタブレットによるいじめがあり、6年生の児童が自殺に追い込まれてしまった事件です。引用したニュース記事でも書かれているようにこのいじめとタブレットは別物として考えるべきと思います。

 

ただ、起こってしまったことも事実であり、こういった悲しいことがこれから絶対に起こらないように、環境を整えていくのは大人だと思います。

 

そういった意味では、本書にも「共有権限」などの使い方やルール決めについても言及されていることがあり、大人側で、子どもを守るやれることは最大限やっていく学校になっていったらなあと思っています!

 

まとめ

本書は公立の現職教員お三方によって書かれたGoogle for Educationの入門書です。図解が抜群に分かりやすく、初心者の方はもちろん、慣れている人が困った時に近くにあると安心する一冊かと思います!

 

ぜひ気になった方はお手に取って頂ければと思います。