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【教育系書籍レビュー】 学校のモノを捨てることは業務削減のメタファー

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みなさんこんにちは!

教育と心理学についていつも考えているじんぺーです。

今日は、ななつめのやつはしさんの話題の新著をご紹介しますね〜!

前回の教育書籍レビューはこちら、さる先生のミッションドリブンですね(だいぶまえ)

 

www.jinpe.biz

 

 

そして、今回は満を持してという感じかと思いますが、ななつめのやつはしこと丸山瞬先生が書籍を出版されたということで、そちらの紹介をさせて頂きます〜!

 

それでは早速いってみましょう〜

 

 

ななつめのやつはし(丸山瞬)さんとは?

おそらくこれを読んでいる人はご存知かと思いますが、著者のななつめのやつはしさんについて簡単にご紹介しますね~

 

twitter.com

 

小学校の先生をしながら、「学校の5S」という考え方を提唱し、学校の業務改善を図られていた方です。過去形にしたのは、実は今は学校の先生は退職されているからです。

 

 

学校整理収納アドバイザー」という新しい職業を作られて、活動をしているようです。先生を辞めて新しい仕事を生み出すなんてすごい勇気と行動力です…!

 

そして、そんなやつはしさんがこの度著書を出版されたということで(ちょっと前の話になってしまいました…)、そのレビュー記事を簡単に書いていきたいと思います。

 

 

「職員室のモノ、1t捨てたら残業へりました!」

やつはしさんが出された本のタイトルです。

なんてキャッチャーなんだ…(さるさんの時もこれ言ってる)

 

インパクトのある数字を押し出すのは鉄板ですね。お見事です。

 

この本で書かれていることは、やつはしさんが考案し、実践された「学校の5S」やその他、学校が働きやすくなるような環境整備を行っていくための考え方や方法についてです。

 

この記事で具体的な方法をご紹介していくわけではないので、ぜひ本書を手にとって読んで頂きたいのですが、ぼくが抱いた感想をつらつら書いていきたいと思います!

 

学校のモノを捨てることは業務削減のメタファー

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本書の趣旨は上であげた「学校の5S」のマインドや方法を紹介する、というだけではないと思います。

 

むしろ、本のタイトルにもなっている、「職員室のモノを捨てた!」そして「残業がへった!」というところに本当のポイントがあると思っています。

(ぼくがTeacher Aideのような活動をし過ぎて一種の病気みたいな感じだったらごめんなさい笑)

 

それがこの記事のタイトルにも書いた「学校のモノを捨てることは業務削減のメタファー」ということで、ぼくが1番言いたいことです。(まるで著者のように書いてしまった💦)

 

残業がへったのは、学校のモノを捨てて環境がよくなって、働きやすくなったから(例えば、コピー機周りが片付いて早くたくさんコピーできるようになった)、だけではないということです。いや、もちろんそういう面もあるには違いないと思うのですが、個人的にはそこはおまけだと思っていて、メインはマインドの方です。

 

つまり、「職員室のモノって案外捨てられるんだねえ」→「行事も見直してみましょっか」というマインドの対応関係があると思っていて、職員室の環境の変化を起こすということが学校の行事や仕組み等の業務についても変化を起こすきっかけになると感じています。

 

あたかもぼくが考えついたかのように書いていますが笑、もちろんやつはしさんもこのことは意識しまくっていると思います。

 

職員室で少しずつモノがへっていくと、なぜかだんだん嬉しくなります。先生たちからも「もっとへらせるものないかな?」「多すぎる行事とかもへらしちゃう?」という声が自然と上がるようになっていきました。

(中略)

「部活動縮小プラン」をつくって、数年かけて徐々に負担をへらしていくことになったのです。

片付けで空気が変わったら本当に見直しが進みました。目に見えるモノを捨てることで、目に見えない仕事もへらせるようになる。

―p. 21

 

本来、職員室のモノと部活動というものは全く関係ないように見えます。ただこれらが、同じ文脈で話にあがってくるということは、それらを考えるマインドがリンクしているからに違いないと思います。

 

方法もリンクしている?!

もっと言えば、「へらす」という行動だけでなくその方法もリンクしている気がします。

 

例えば、上で書いた部活動の例でいうと、「数年かけて徐々にへらしていく」というところが職員室(学校)の片付けの進め方と似ているのではないでしょうか。

 

また、本書40ページでは机の整理整頓方法について書かれています。

 

机の整理整頓方法は、

①引き出しの中身を全部出す(全出し)

②お菓子のゴミやもう必要なくなったモノを取り除く(取り除く)

③ファイルや書類、文房具など種類ごとにグループ分けする(グループ分け)

④必要な数を決めて、余分なモノは捨てるか移動させる(必要な数)

⑤自分で決めた量だけ元に戻す(戻す)

―p. 40

 

で進められると言います。で、この片付け方法が学校の業務を考える上での進め方(方法)とも対応していると思うのです。

(40ページではさらに小銭入れの整頓とリンクさせているので、リンクさせまくり失礼します笑)

 

つまり、学校の業務を整頓(片付け)する時だって、

 

①どんな業務があるか全部把握する(全出し)

②要らない業務をなくす(取り除く)

③要る業務の中でも頻度や重要度などでグループ分けする(グループ分け)

④その上でへらしたり、まとめたりして調整する(必要な数)

⑤業務として実装する(戻す)

 

の手順で進められると思いませんか!このあたりの対応関係がきれいだなあと思いながら読んでいました。

 

ちょっと話それますが、文科省が以前、学校の業務をグループ分けしたものを発表していましたね!

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これは学校単位というよりもう少し上の話かもしれませんが、実際に業務削減に向かう時にはグループ分け等が行われていることがわかります。

 

目指すところはどこなのか

というわけで、「学校のモノを捨てる」と「残業がへる」の対応関係について書いていきました。

 

最後に、これらがどっちが手段でどっちが目的ということを書いて終わりたいと思います。(ここまで書いてきたことから分かりますよね~)

 

やつはしさんはあるきっかけがあって片付けに取り組もうと決めたそうです。(本書の第一章に書いてあるので、そのあたりも読んでみてください。)

 

それで、片付けを進めていく中で、

 

この片付けの効果を使って学校全体をみんなで片付けることができたなら、みんな学校について考えるようになってくれるかもしれない

―p. 17

 

ということに気付いたそうです。 

そして、やつはしさんの前々から持っていた「学校の長時間労働をなくす」という目標に向かっていくということが書いてありました。

 

つまり、やつはしさんは「学校のモノを捨てる」が手段で「残業をへらす」が目的となっていったことが分かります。

 

そういうわけで、そんな学校の長時間労働を改善するための考え方、メソッドに大注目しているわけです!

 

ぜひ本も読んでみてくださいね~!

 

【告知】そんなななつめのやつはしさんとTeacher Aideでオンラインイベントします!

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最後に宣伝させてください!この記事で紹介してきたななつめのやつはしさんとTeacher Aideでイベントをすることになりました!

 

bit.ly

 

趣旨としては、やつはしさんが実践してきて効果が示されてきた「学校の5S」やその他マインド、メソッドについて、他の学校でも再現できるか!ということに挑戦し、考えるというものです。

 

実はこのイベントと同時進行で、コンサル企画も動いておりました!

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つまり、他の学校でも同じような取り組みができるかどうか、どのように再現できるのかをやつはしさん監修のもと実際に試している最中なのです!

 

挑戦して頂いているのは、リキラーさんです。

twitter.com

イベント当日は、リキラーさんからの実践報告もありますので、そちらもお楽しみに!

 

同じ学校の先生も誘って、自分の学校でも挑戦してほしいという想いから、「同僚割」という仕組みも取り入れています。

 

 

ぜひお誘いあわせ上ご参加くださいませ!

 

お申し込みはこちらから▼

bit.ly

 

 

ここまで読んでくださりありがとうございます。

 

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本当に頭がキレッキレの方やなあと。